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fragra

ダイニングバー フレグラ

2014/9 台東区上野3-22-4 MOTビルB1F
空間プロデュース・デザイン内容:店舗デザイン ・ 内装 ・ 外装

生物は、まず嗅覚と味覚を発達させた。

そして、海中から陸に上がり、霊長類が生まれ、二本足で立ち上がったときに、視界が大きく開けた。この瞬間から、視覚が他の感覚に比べ圧倒的優位にたち、聴覚がこれについてきた。

そのため、嗅覚と味覚は、視覚と聴覚の陰に隠れることになったが、嗅覚と味覚の重要性が減じたわけではない。それらは、植物の根が地表の体を支えているように、意識の底から人間生活を支える役割を担っている。

人類の進化から見れば、原初的な器官に位置づけられる鼻と口。鼻と口はすぐ近くにあって、実は、嗅覚と味覚は不可分なもので、味というとき、その80%は匂いのことをいっているに等しい。

料理を突き詰めることは、匂いを突き詰めることともいえるだろう。

料理の匂いは、厨房の火によって生まれ、立ち上り、やがて空間へと拡散される。

もっとも原初的な立ち上る火のイメージ。このイメージを空間に表現することで、その先に拡散していく匂いを、無意識のうちに感受する心を私たちは持っているのではないだろうか。

枕草子の中で、「匂い」という言葉を「濃い色から次第に薄くなっているもの」を表すために用いている箇所があるように、私たちは嗅覚を拡散のイメージに転じてきた歴史があるのだから。

→fragra(ぐるなび)のHPへ

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石造りの町並みを想起させる壁に螺旋階段のある空間
穴あきレンガを鉄棒で組み上げた正面看板
立ち上る香りの拡散を想起させる曲線のオブジェ
立ち上る香りの拡散を想起させる曲線のオブジェ
立ち上る香りの拡散を想起させる曲線のオブジェ
鉄の平棒と照明コードの描く曲線がお客様を入口へと誘導する
文字に組み合わされたあけびの蔓は野沢温泉の山で採取したものだ
凹凸のある左官壁を背景に文字を浮かせた看板
高い期待感を持って、開いていただきたい木のドア
ドアのくもったガラスが、向こうの世界にストーリーをつくり出す
食べ物の香りが「火」によって立ち上り拡散するイメージを喚起する螺旋階段
食べ物の香りが「火」によって立ち上り拡散するイメージを喚起する螺旋階段
立ち上る火や香りを想起させる曲線のオブジェ
立ち上る火や香りを想起させる曲線のオブジェ
立ち上る火や香りを想起させる曲線のオブジェ
壁の向こうに人の生活があるかのように
壁の向こうに人の生活があるかのように
外のようで、中のような空間
2階席から見下ろした風景
2階席から見下ろした風景
2階席から見下ろした風景
ごつごつした壁
2階から見下ろした風景
あけびの蔓は野沢温泉の山で採取したものだ
2階から見下ろした風景
立ち上る火や香りを想起させる曲線のオブジェ
階段のフレームから階下を見る
階段のフレームから階下を見る
街の広場にあるようなカウンター席
街の広場としての空間
街の広場としての空間
重い木の扉
重い木の扉
食べ物の香りが「火」によって立ち上り拡散するイメージを喚起する螺旋階段

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私たちの目がキラリンと光ったら、グリッドフレームに火がついた証拠です。

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