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2016.11.09 STAFF BLOG

KENPOKU ART 2016 レポート

茨城県の北部で開催されている芸術祭に遊びに行ってきました!

まとめの感想としては、
”地域性と芸術を見事に融合した、ここでしか体験できない素晴らしい芸術祭”
です。

どんな芸術祭なのかKENPOKUのHPから引用すると、
”風光明媚な海と山が織り成す豊かな自然に恵まれた茨城県北地域は、かつて岡倉天心や横山大観らが芸術創作活動の拠点とした五浦海岸、クリストのアンブレラ・プロジェクトで世界の注目を集めた里山をはじめ、独自の気候・風土や歴史、文化、食、地場産業など、多くの創造的な地域資源を有しています。こうした資源の持つ潜在的な魅力をアートの力を介して引き出すことにより、新たな価値の発見と地域の活性化を図るため、日本最大規模となる広大な「KENPOKU」地域を舞台として、国際的な芸術祭”
だそうです。

良くも悪くも大自然で、だだっ広い県北エリアを海と山全部見るのに1泊2日では全然足りず口惜しい想いをしましたが、それにも増して地域の歴史とか性質とかをひも解く媒体がアートになっていてそれをその源場(*)で体感できるという不思議な感じを味わえたのが素晴らしかったです。(*造語です。)
もちろんすべての作品を見れたわけではないし、そういう意図ではない作品もあったと思いますが、芸術祭を主宰する側のそういう意図がちゃんと作家さんにも伝わっているという感じがしました。

また、最近の流行でもあるのかもしれませんがバイオアートが多かったのも特徴のひとつだと思います。
今まで倫理感からかあまり手を出す人が少ない分野だったように思いますが、生きることにリアルにかかわってくる分野なだけに相当な可能性を感じました。

では見た中で好きだった作品を載せていきます。
順番は見た順です。

1, 空白のプロジェクト#3 – 大宇宙(うちゅう)の片隅
茨城県でとれたコケ玉と微生物で発電する微生物燃料電池(MFC)を融合させた作品です。
微生物燃料で動力を得た苔玉はたまーにコロンと動きます。
一見丸い苔が雑に施設の床に転がっているだけでなんの興味も引かないのですが、
たまにコロンと気配を発するのです。
その様が何とも言えない。
 

2, クリスタルパレス:万原子力発電国産業製作品大博覧会
ウランガラスでできたシャンデリアです。
各シャンデリアには原子力発電所保有国の名前がつけられており、その大きさはその国の原子力発電による電力の規模を表しています。
綺麗なようなちょっと怖いような雰囲気をだす絢爛なシャンデリアとの対峙で感じることはシンプルでした。

3、 ブラックフィールド
モノクロの壮大な景色、この景色の中ではみんなが息をのみ、寝転がり、この景色を堪能していました。

歩いて反対側にまわると波のように景色が鮮やかに一転していきます。
様々な文化的背景を持つ人が一つ一つ色を付けたそうです。
多様性とその美しさを強く感じました。
 

4, 何処からの手紙
茨城県北に実在する4つの郵便局を対象に、ハガキを送ります。すると、それぞれの場所から一通づつ、「手紙」が届きます。「手紙」が案内してくれるのは、場所の中の、とある風景。過去。現在。
私は通り道だったこともあり、上小川郵便局にハガキを出しました。
手紙の内容は伏せますが、「自分を枯らす木」と「ピンクと緑のホワイトプリン」を見ました。
地域芸術祭ならではの作品で、たまたまその主人公の方にもお会いすることができ、手紙で語られた話の中に入ったような、所謂”本の世界に迷い込んだ”ような体験をしました。
上小川の地名はきっとずっと忘れないと思います。
自分を枯らす木

ピンクと緑のホワイトプリン

他にも素敵な作品があったので写真だけ載せておきます。
素晴らしい芸術祭でした。
ただ、めちゃくちゃ広いので車で行くことをおススメします。

haru

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